固定資産税の未払金計上~札幌の税理士の節税術~

札幌市の不動産投資家・小規模事業者・小規模法人向けの記事となります。恒久的な節税になる内容ではありませんが、その事業年度単体の所得を圧縮することができる課税の繰延策として、固定資産税の未払金計上をご紹介します。

固定資産税の経費計上時期について

固定資産税は、その年1月1日時点における所有者に対して課される税金となります。口座振替にしている場合、札幌市では一般的に4月・7月・12月・翌2月の4回で引き落としとなります。会計処理としては、口座振替時や納付時に「租税公課」の勘定科目で処理するケースが多いです。

しかし、この固定資産税、法人税法上では下記3つの事業年度で損金(経費)計上できる時期を選択することができます。

  1. 賦課決定のあった事業年度(納税通知書が届いた日)
  2. 納期の開始日の属する事業年度
  3. 実際に納付した事業年度

ですので、課税の繰延(当期の利益圧縮)を優先的に考えた場合、賦課決定のあった日(納税通知書が届いた日)に「未払金」として全額を損金計上するのが正しいやり方になります。もちろん、決算時点でその事業年度の所得を考えたうえで有利な選択をするべきですが。

未払金計上で得られる具体的なメリット(仕訳例)

札幌市の場合、例年4月に固定資産税の納税通知書が届きます。
たとえば「12月決算」の法人で、年間の固定資産税が100万円の場合を考えてみましょう。

【納付時処理の場合】
当期中に支払う第1期~第3期分の「75万円」のみが当期の経費になります。残りの25万円(翌年2月支払)は翌期の経費です。

【未払金計上する場合】
4月に納税通知書が届いた時点で、年間の総額「100万円」を全額経費として計上できるため、まだ支払っていない第4期分(25万円)も当期の経費に含めることができます。

《4月に通知書が届いた時の仕訳》
(租税公課)1,000,000 /(未払金)1,000,000

これにより、当期の利益を圧縮し、支払う法人税を抑える(先送りする)ことが可能になります。

導入時の注意点

未払金計上は有効な手立てですが、以下の点に留意が必要です。

  • あくまで「課税の繰延」であること
    経費を前倒しにしているだけなので、効果が大きく出るのは切り替えた「初年度のみ」です。トータルで支払う税金が減るわけではありません。
  • 継続適用の原則
    「利益が出た年だけ未払計上し、赤字の年は納付時処理にする」といった都合の良い変更は認められません。一度未払計上を選択したら、継続して適用する必要があります。
  • 決算期との兼ね合い
    例えば3月決算法人の場合、4月に届く新年度の納税通知書は翌期の経費になるなど、決算月によって効果が変わります。

まとめ

固定資産税の未払金計上は、特別なコストをかけずに実行できる有効な会計テクニックの一つです。現金を手元に残しつつ、税負担のタイミングを適切にコントロールしたい場面で役立ちます。

当税理士事務所では、お客様の決算時期や資金繰りの状況に合わせた最適な経理処理をご提案しております。札幌での不動産投資や事業の決算対策でお悩みの際は、どうぞお気軽にご相談ください。
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