
札幌で「起業したい」と考える方は年々増えています。テレワークの普及や地方創生の流れもあり、首都圏から移住して札幌で新しくビジネスを始める人も目立ちます。しかし、実際に「起業しよう」と思っても、何から始めればよいのか迷う方も多いでしょう。そこで本記事では、札幌で起業するためのステップを初心者向けに5つに分けて解説します。今日からの行動に落とし込みやすい内容になっています。
※起業家にとってお得な情報をまとめた「起業に役立つ創業補助金/助成金」も是非ご参照ください。
ステップ1:起業アイデアと事業計画を固める
まずは「どんなビジネスを札幌で展開するのか」を明確にしましょう。アイデアだけでは成功は難しく、事業計画書として以下を言語化するのが近道です。
- 事業の目的・価値提案(誰のどんな課題を解決するのか)
- 市場規模・競合状況・ターゲット顧客像
- 札幌の地域特性を活かす強み(観光・食・雪・IT・物流など)
- 売上モデル(単価×数量)、初期費用・運転資金、損益分岐点
札幌は観光需要が高く、食文化や冬季イベントなど独自の資源があります。これらを事業に組み込むと、他地域にない魅力を訴求できます。
ただし、実際には計画を立てることよりも行動することのほうがはるかに大事です。こう言うと語弊があるかもしれませんが、初期投資額・固定費を抑えることができる事業であれば、事業計画はそこそこに留め、最初から営業活動に力をいれるのも一つの手です。
ステップ2:会社設立・開業の手続きを進める
事業内容が決まったら、形態を選びます。個人事業で始める場合は税務署への開業届でスタート可能。将来的に信用力や資金調達を重視するなら法人化を検討します。
法人設立(株式会社の例)
- 定款の作成(公証人役場で認証)
- 資本金の払い込み
- 登記書類を準備し札幌法務局へ申請
- 税務署・道税事務所・札幌市役所へ各種届出(法人設立届、青色申告承認申請など)
初期コストを抑えたいなら個人事業から始め、売上規模や人材採用の局面で法人化する二段階方式も一般的です。
関口達也税理事務所では会社設立もサポートしています。個人で始めるか法人で始めるかの相談も含めて、お問い合わせフォームよりお気軽にご相談ください。
ステップ3:資金調達と補助金の活用
起業には資金が不可欠です。自己資金に加え、次の手段を検討しましょう。
- 日本政策金融公庫の創業融資:無担保・無保証に近い枠もあり、創業期の資金繰りを後押し
- 補助金・助成金:例)小規模事業者持続化補助金、札幌市・北海道の創業支援制度
- 信用保証協会付き融資、金融機関の創業ローン
補助金は公募期間・対象経費・採択基準が厳格です。計画書の論理性・再現性・地域貢献性の説明が鍵になります。専門家のレビューを早期に受けると採択率が向上します。
※創業融資については「札幌の創業融資支援」もご参照ください。
ステップ4:営業・集客の基盤を整える(ローカルSEO重視)
「良い商品でも見つけてもらえなければ売れない」。札幌での集客はローカルSEOが必須です。
- Webサイト/ブログを用意し、「札幌 〇〇」など地域キーワードで記事を蓄積
- Googleビジネスプロフィールを整備し、地図検索からの流入を強化(営業時間・カテゴリ・投稿・口コミ返信)
※Googleビジネスの投稿・口コミは力を入れていない会社が多いのでおすすめです! - SNS運用(X/Instagram/YouTube)で専門性と人柄を継続発信
※最初は労力が少ないX/インスタ/tiktokがおすすめです! - 地元の商工会議所・創業コミュニティで人脈形成と紹介導線を確保
エリア特性がはっきりした札幌では、検索意図に沿った記事と地図情報の最適化が費用対効果に優れます。営業手法は自分に合った方法で、継続できるものがおすすめです。
ステップ5:専門家のサポートを得る
税務・社会保険・資金調達・契約法務などは専門領域。税理士や社労士、必要に応じて弁護士の伴走支援で、起業の初期ミスを未然に防げます。毎月の会計・資金繰りモニタリング、補助金の事前レビュー、税務調査対策まで一気通貫で任せられる体制を整えましょう。
よくある質問(FAQ)
Q. まず個人事業と法人、どちらが良い?
A. 初期コストと機動力を重視するなら個人事業、信用力・節税・採用を重視するなら法人が向きます。売上規模や今後の見通しで判断し、途中での法人成りも現実的です。
Q. 創業時に優先すべきお金周りは?
A. 初期投資と運転資金の線引き、半年〜1年分のキャッシュ確保、入出金の分離(事業口座/カード)、会計のクラウド化、請求・回収フローの標準化です。
Q. 札幌ならではの強みは?
A. 観光・食・雪・広域物流・IT人材・生活コストのバランスです。地域資源を企画や導線に組み込むと差別化しやすくなります。
まとめ:5つのステップで最短ルートを描く
- アイデアを言語化し事業計画に落とす
- 開業・設立手続きを効率的に完了
- 創業融資・補助金で資金の選択肢を広げる
- ローカルSEO×コミュニティで集客の土台を作る
- 専門家の伴走で初期ミス・機会損失を回避
札幌は大都市でありながら生活コストが抑えやすく、起業に適した環境が整っています。地域特性を味方につけ、計画的に前進しましょう。
関口達也税理士事務所(札幌)へお気軽にご相談ください。