法人化(法人成り)とは

法人化(法人成り)とは、元々個人事業主で事業を営んでいた方が、法人を設立して個人事業主で営んでいた事業を引き継ぐことをいいます。

個人事業主で営んでいた事業を引き継ぐため、基本的には個人事業主の事業用の資産・負債を全て法人が引き継ぐことになります。 当然、個人事業主時代の取引先もそのまま引き継ぐことになるため、通常の会社設立よりも対外的な信用度は高いです。

事業用資産・負債の引継ぎを除けば、法人化(法人成り)のプロセスは、一般的な会社設立と大きな違いはありません。

法人化のハードルは高くない

平成18年までは、株式会社であれば最低資本金として1000万が必要とされ、かつ4人の役員が必要とされており、会社設立のハードルは高くなっていました。 しかし、平成18年改正で上記2つの規制は撤廃され、法人化のハードルは低くなりました。

また、2023年10月から施行されるインボイス制度の影響により、2023年10月以降は法人化による消費税の免税期間を享受することが難しくなるため、法人化のタイミングを遅らせる理由も少なくなりました。
※インボイス制度による上記影響の詳細については、「税理士視点からのインボイス制度について」を参照ください。

以上のことから、個人事業主で法人化を迷っている方は、法人化の敷居は低くなっているためとりあえず法人化をしてみる、でもいいかもしれません。

法人化に伴う事業用資産の引き継ぎでは消費税に注意する

法人化(法人成り)による事業用資産の引継ぎでは、資産を譲渡するタイミングを少し誤るだけで個人事業主に多額の消費税義務が発生する可能性があるため、注意が必要です。具体例を見てみましょう。

失敗例

2020年1月10日開業、2020年の課税売上1500万円、2022年1月4日に法人化により法人に資産3300万円(税込)を譲渡
⇒個人事業主の2022年が消費税の課税事業者に該当するため、消費税300万円の納付が発生
※2022年の個人事業主のその他の取引がなく、かつ簡易課税事業者の届出をしていないと仮定

成功例

2020年1月10日開業、2020年の課税売上1500万円、2021年12月31日に法人化により法人に資産3300万円(税込)を譲渡

⇒個人事業主の2021年は消費税の免税事業者に該当するため、消費税の納付は発生しない
※単純化して考えるために特定期間の論点は割愛します。

上記2つの例では、法人化による資産の譲渡のタイミングが数日ずれただけで消費税の納税額が300万円も変わってしまいました。 法人に資産を引き継ぐ際の個人事業主の消費税の納税義務の判定・簡易課税制度の選択については最新の注意を払いましょう。

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