事業復活支援金をスムーズに申請しよう~札幌の税理士が解説~

税務顧問先の事業復活支援金の申請をお手伝い(というよりほぼ申請代行)する機会がありました。
意外と入力内容・添付資料が多く、「時間がかかったな~」「パソコン操作が苦手な経営者は自分で申請できるのかな~」と感じました。
デュアルディスプレイ無し、かつ資料の準備をしない中で申請したこともあり、40~50分ほど時間がかかった気がします。

事前に準備してからweb申請するべきだったと後悔しましたので、そのフィードバックをいたします。
※登録確認機関(通常は顧問税理士)と継続支援関係がある法人を前提にお話しさせて頂きます

支援金の給付額が有利な基準期間・対象月を選択する

給付額(上限有)が自社に一番有利な基準期間・対象月を予め選択しておくと楽です。計算式は下記となります。

基準期間の売上高▲対象月の売上高×5か月分
 
※基準期間:2018年11月~2019年3月or2019年11月~2020年3月or2020年11月~2021年3月のいずれの期間で選択
※対象月:2021年11月~2022年3月のいずれかの月で選択

例えば基準期間を2020年11月~2021年3月、対象月を2022年1月とし、2020年11月~2021年3月の売上が5000万円、2022年1月の売上が500万円である場合、給付額は下記となります

5000万円▲500万円×5か月=2500万円

※給付額の上限額以上となるため、給付額の上限額が支給される

給付上限額について

支援金の申請前に登録確認機関の確認を受ける

法人であれば顧問税理士がいると思います。税理士であれば、通常登録確認機関になっているはずですので、顧問税理士の事前確認を受けましょう。

事業復活支援金の申請HP」の「仮登録(申請ID発番)する」で仮登録し、登録確認機関に下記情報を伝え、電話等で内容確認を受ければ大丈夫です。

  • 申請IDと登録した電話番号の情報
  • 署名した「宣誓・同意書」pdf

支援金の申請には事前準備が重要

申請前に以下の書類を全てpdf保存しておくと申請が楽です。この作業を怠ったままweb申請すると後悔します。

  • 法人申告書(別表1)・事業概況書(+電子申告の場合は受信通知)

    法人申告書(別表1)・事業概況書(+電子申告の場合は受信通知)をpdfで準備しましょう。事業概況書は表・裏を別々にアップロードする必要があるため、別々にpdf保存しましょう。
    必要な上記資料の年度は選択する基準期間(=給付額の算式で)に応じて下記表のようにことなります。

    基準期間について

    例えば、5月決算の法人が基準期間C(=2020年11月~2021年3月)を選択した場合、2020年5月期と2021年5月期の別表1・事業概況書が必要となります。

  • 履歴事項証明書

    履歴事項証明書は3か月以内に発行されたものである必要があります。

  • 対象月の売上台帳等

    売上が50%(又は30%)以上減少している2021年11月~3月のいずれかの月の月間売上額が証明できる書類をpdf保存しましょう。 売上の総勘定元帳でも試算表でも基本的には何でも大丈夫です。

  • 振込先の通帳

    通帳は表面と裏面を別々にアップロードが必要なので、別々にスキャン・pdf保存しましょう。

  • 宣誓・同意書

    登録確認機関にメール添付したpdfを準備すれば大丈夫です。

支援金申請は自社で実施しましょう

最後に、ネットを見ると事業復活支援金の申請代行業者が多くいるようです。申請する手間が省けていいと思うかもしれませんが、必要書類を集めるのは結局自社になります。そして、必要書類をもれなく準備できれていれば、web申請自体はそこまで難しくはありません。

申請代行業者が無償~2万円程度でやってくれるのでしたら構いませんが、それ以上の手数料が取られるくらいでしたら、自社でサクッと終わらせることをおすすめいたします。