はじめに
近年、札幌市内および北海道全域において、中小企業や個人事業主を取り巻く経営環境は激的に変化しています。物価やエネルギー価格の高騰、インボイス制度や電子帳簿保存法(電帳法)への対応など、経営者が限られた時間の中で決断・対応すべき課題は山積みです。そうした中で、多くの企業が直面している最大の壁が「深刻な人手不足」と「業務の生産性向上」ではないでしょうか。
「本業の売上を伸ばしたい、営業やサービス改善に集中したいけれど、日々の経理や総務、書類の山と格闘する『バックオフィス業務(間接部門)』に追われてしまい、肝心の経営戦略を練る時間が全く取れない――。」このような悩みを抱えている経営者の方は、札幌でも非常に多いのが現状です。
私たち、札幌で起業・会社設立・顧問税理士をサポートする関口達也税理士事務所では、最新のDX(デジタルトランスフォーメーション)やAI、クラウド会計をフル活用し、時間のない経営者様の面倒な経理・税務時間を大幅に削減する支援を行っています。
本記事では、札幌・北海道ならではの地域特性やビジネス環境を踏まえながら、中小企業が今すぐ取り組むべき「バックオフィス効率化」の重要性と、明日から自社で実践できる具体的な成功例を詳しく解説します。
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1. 札幌・北海道の企業が今すぐバックオフィス効率化に取り組むべき理由
全国的に業務の効率化やデジタル化(DX)が叫ばれていますが、特に札幌や北海道のビジネスシーンにおいては、他地域以上にバックオフィス効率化が「企業の生存戦略」に直結しています。その理由は大きく分けて3つあります。
① 深刻化する採用難と人件費・採用コストの高騰
札幌市内でも、実務経験のある優秀な経理スタッフや総務スタッフを採用するのは年々難しくなっています。「求人広告を出しても全く応募が来ない」「せっかく採用してもミスマッチですぐに辞めてしまった」という声を経営者様から頻繁に耳にします。また、最低賃金の上昇に伴い人件費や採用コストも上がっており、限られた経営資源を間接部門の「手作業」に割き続けるのは、コスト面からも大きなリスクです。少人数でバックオフィスを確実に回せる仕組み作りが急務となっています。
② 冬期の豪雪リスクと「移動のタイムロス」
北海道特有の要因として絶対に無視できないのが「冬期の移動リスク・交通障害」です。札幌の冬は、毎年のように豪雪や路面凍結による深刻な交通渋滞、公共交通機関の乱れが発生します。
「紙の領収書や請求書、通帳のコピーを税理士に届けるために、片道30分〜1時間かけて車や地下鉄で移動する」「税金の支払いのために吹雪の中、近くの銀行窓口まで出向く」といった古い商習慣は、北海道の冬場において莫大なタイムロスと身体的・精神的ストレスを生み出します。バックオフィスをデジタル化し、オフィスや自宅にいながらオンラインで完結できる環境を整えることは、冬の生産性を落とさないための必須条件です。
③ 激変する市場に対応するための「経営のリアルタイム化」
従来の「毎月、通帳や領収書を紙で集めて税理士に渡し、翌月や翌々月にようやく前月の試算表ができあがる」というスピード感では、現代の激しいビジネスの波を乗り切ることはできません。バックオフィスを効率化して、リアルタイムに「今、いくら利益が出ているのか」「キャッシュフロー(手元の現金)はどうなっているのか」を把握できなければ、迅速な経営判断や融資の申し込み、適切な先回り節税を行うことは不可能です。
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2. 【具体例①】クラウド会計と周辺データの自動連携(経理DXの第一歩)
バックオフィス効率化の最も代表的かつ効果的な具体例が、マネーフォワード(MFクラウド)やfreee、弥生Nextといった「クラウド会計ソフト」の導入と、周辺ツールとの自動連携です。
当事務所ではクラウド会計の導入率100%を達成していますが、単にソフトを導入するだけでなく、「データを手入力しない仕組み(自動同期)」をいかに構築するかが成功の鍵を握ります。
銀行口座・クレジットカードの同期による手入力ゼロ
これまでのように、通帳のコピーを見ながら1行ずつ会計ソフトに数字を打ち込む作業は過去のものです。ネット銀行の法人口座やビジネスカードをクラウド会計に同期させることで、日付・金額・取引先などの明細データがすべて自動で取り込まれます。AIが過去の仕訳パターンを学習し、適切な勘定科目を自動で提案してくれるため、経営者・経理担当者は「確認して登録ボタンを押すだけ」になります。これにより、入力ミスが完全に防げるだけでなく、経理にかかる時間を最大で8割以上削減することが可能です。
クレジット明細の具体的な管理方法や、入力のしやすさと管理のバランスについては、実務的な視点から解説した下記の関連記事もぜひ参考にしてください。
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請求書ソフトとの連動
取引先に請求書を発行するビジネスであれば、クラウド会計とセット利用できる請求書ソフトの活用がおすすめです。
マネーフォワードもFreee、弥生Nextもクラウド会計の年会費を支払えば請求書ソフトもその費用内で利用できます。
請求書ソフトを活用すれば請求書データがそのまま会計に連動され、売掛金の手入力作業が不要となります。
飲食店や小売店におけるPOSレジとの連動
札幌市内でも多くの飲食店や美容室、小売店が導入しているタブレットレジ(Airレジ、スマレジなど)も、クラウド会計と強力に連動します。毎日の営業が終了した時点で、売上データや客数、決済手段別(現金、クレジットカード、電子マネーなど)の内訳が、夜間に自動で会計ソフトへ連携されます。翌朝には前日の売上仕訳が自動で完成しているため、店舗スタッフや経営者が売上日報を手で集計し、改めて会計ソフトに入力する手間は一切なくなります。
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3. 【具体例②】Excel・マクロ(VBA)を活用した現金出納帳の自動インポート化
「クラウド会計が良いのは分かったけれど、現場での現金取引や小口現金の精算、自動連携できない取引がどうしても発生してしまい、完全自動化が難しい」という事業者様も少なくありません。すべてをクラウドに移行できない場合でも、日常的に使用している「Excel(エクセル)」を少し工夫するだけで、驚くほどの効率化を実現できます。
なぜクラウド会計だけでは不十分なのか?
クラウド会計はインターネット経由のデータ連携には非常に強いですが、手元にある「現金の動き」をその場で自動感知することはできません。そのため、小口現金の動きは誰かが手動で記録する必要があります。しかし、会計ソフトの画面に直接1件ずつ現金の出入金を打ち込むのは、画面の切り替えや勘定科目の選択に時間がかかり、非常に非効率です。そこで有効なのが、「見慣れたExcelで現金出納帳を入力し、それをボタン一つで会計ソフトへ一括インポート(取り込み)できる仕組み」を作ることです。
マクロ(VBA)を使ったCSV出力でさらに時短
効率的な現金出納帳を作るためには、Excelの「テーブル機能」や「関数(VLOOKUP関数など)」を活用します。あらかじめ右側に会計ソフトと完全に一致する勘定科目一覧を作成しておき、入力欄には「データの入力規則(リスト機能)」を設定してプルダウンから科目を選べるようにします。これにより、手動での誤入力を防ぐとともに、会計ソフトが読み込める「インポート専用の形式(仕訳データ)」を裏側で自動作成させることができます。
さらに、インポート形式を作った後、手動で「名前を付けて保存」からCSV形式を選択し、毎回表示されるExcel特有の警告メッセージを何クリックもかけて閉じる作業は、地味にストレスが溜まるものです。こうした繰り返しのルーティン作業こそ、マクロ(VBA)の出番です。VBAのコード内で警告の非表示を設定し、該当シートを複製して指定のフォルダへCSV保存する一連の流れをプログラム化してしまえば、次回からはエクセル上の「出力ボタン」をクリックするだけで一瞬でデータが生成されます。あとは、そのCSVファイルを会計ソフト(弥生会計やマネーフォワードなど)に読み込ませるだけで、1ヶ月分の現金仕訳がわずか数秒で取り込み完了となります。
このマクロを活用した自動化のプログラミング手法や具体的なコードについては、下記の関連記事を参考に自社でも取り入れてみてください。
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現金出納帳シートを会計ソフトに取り込む③~CSV自動出力とインポート~
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4. 【具体例③】e-Tax・eLTAXを活用した「納税のオンライン化」(ダイレクト納付・クレジット納付)
経理やバックオフィスの効率化において、意外と盲点になりがちで、かつ絶大な効果を発揮するのが「税金・社会保険料の納付作業のデジタル化」です。
毎月のように発生する源泉所得税や住民税(特別徴収税額)、そして決算期の法人税、消費税、法人住民税・事業税を支払うために、わざわざ手書きの納付書を持って銀行や郵便局の窓口に並んでいませんか?
「五十日(ごとおび)」や月末の銀行窓口は非常に混雑し、待ち時間だけで30分以上消費することも珍しくありません。とくに札幌の冬は、吹雪の中で車を走らせ、満車の銀行駐車場に入るだけで一苦労です。e-Tax(国税用)やeLTAX(地方税用)のWEBソフトを利用したオンライン納付方法は、銀行窓口納付よりもはるかに効率的であり、デスクから一歩も動かずに数クリックで納税を完了させることができます。主な手法として、以下の2つが挙げられます。
① ダイレクト納付(口座からの即時・指定日引き落とし)
ダイレクト納付とは、事前に税務署や自治体へ口座登録(ダイレクト納付利用届出書の提出)を行っておくことで、電子申告の完了後、オンライン上の簡単なクリック操作のみで、指定した口座から税金を自動引き落としできる制度です。
国税(法人税・消費税・源泉所得税など)はもちろん、現在は地方税(法人市民税・法人道民税・毎月の住民税特別徴収分)についても、eLTAXを通じてダイレクト納付が可能になっています。インターネットバンキングのように高額な振込手数料もかからず、手書きの納付書も一切不要になります。「即時納付」だけでなく「期日指定納付」もできるため、あらかじめ手続きを済ませておけば、納付期限当日に自動で引き落とされ、払い忘れを防ぐことも可能です。※事前登録には概ね1ヶ月程度かかるため、早めの手続きを推奨しています。
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法人市民税・法人道民税・住民税(特別徴収分)をネット上で支払う~経理効率化~
② クレジットカード納付(ポイント還元と資金繰り改善)
国税(法人税や消費税、源泉所得税など)においては、国税庁の「国税クレジットカードお支払サイト」を通じて、自社のビジネスカードなどで税金を支払うことができます。決済金額に応じた手数料(1万円ごとに約99円)は発生しますが、それを上回るポイント還元率(1.0%など)のクレジットカードを使用していれば、実質的に手数料以上のポイントが貯まり、コスト削減に繋がります。
さらに、実際の現金の引き落としがカードの決済日まで(1〜2ヶ月程度)後ろ倒しになるため、キャッシュアウトを遅らせ、資金繰りを安定させるという大きなメリットもあります。なお注意点として、札幌市をはじめとする多くの自治体では、地方税(法人市民税や法人道民税)のクレジットカード納付にまだ対応していないケースが多いため、地方税に関してはオンライン上で完結できるダイレクト納付の事前手続きが必須となります。国税はカード、地方税はダイレクト納付、と賢く使い分けるのがスマートな経理の具体例です。
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5. 【具体例④】コミュニケーションツールの刷新と「伝言ゲーム」の排除
バックオフィス効率化を阻む要因は、社内のシステムや納付方法だけではありません。実は、「外部の専門家(税理士など)とのコミュニケーションのあり方」が、経営や業務のスピードを大きく左右しています。
「用事があるときは必ず電話をかけ、不在であれば折り返しを待つ」「資料はすべてFAXか郵送で送り、確認のためにわざわざ訪問してもらう」
このような従来型のコミュニケーションは、お互いの時間を激しく奪い合います。これをChatwork(チャットワーク)やLINE、Slackといったチャットツールに変え、資料の共有はDropboxやGoogleドライブなどのクラウドストレージで行うようにシフトするだけで、コミュニケーションコストは激減します。スマートフォンから領収書を撮影してアップロードするだけで共有が終わるため、デスクに縛られる必要もなくなります。
メールも最近は進化しています。比較的安価な費用で導入できるGoogleワークスペースを活用すれば、メールの返信文等もジェミニが自動で作成してくれます。
メール処理に係る時間が大幅に短縮できるのでお勧めです。
どれだけ自社でクラウド会計やチャットツールを導入しても、相談相手である税理士事務所側がそれに対応していなければ、効率化の歯車は噛み合いません。一般的な税理士事務所では、資格を持たない職員が担当者として窓口になり、経営者からの高度な質問に対して「一度持ち帰って先生(税理士)に確認します」となり、返答が数日後になるという「伝言ゲーム」が日常茶飯事です。これでは経営のスピードが著しく落ちてしまいます。札幌で顧問税理士を選ぶなら、最新のITツールに精通し、税理士本人が直接・迅速にチャット対応してくれる事務所をパートナーに選ぶことが極めて重要です。
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6. 元キーエンスの知見を活かした生産性向上とキャッシュフロー最大化
バックオフィスの効率化は、単に「日々の事務作業を楽にするため」だけのものではありません。本来の目的は、無駄な作業時間を極限まで削減し、そこで浮いた時間とエネルギーを「本業の売上拡大」や「経営戦略の立案」に集中させることにあります。
当事務所の代表税理士は、日本屈指の高収益企業であり、徹底した合理化で知られる「キーエンス」での勤務経験を持っています。キーエンスの強みの源泉は、徹底的な「仕組み化」と「生産性の意識」、そして「数字(KPI)に基づく迅速な行動」です。私たちは、単に言われた通りの記帳を処理するだけの昔ながらの税理士事務所とは異なります。元キーエンスで培った合理的な業務設計のノウハウを活かし、札幌の起業家・経営者様の現状に合わせたExcelフォーマットや最適な業務フローをご提案し、バックオフィス全体の構造改革を支援しています。
バックオフィスが効率化され、自社の数字がリアルタイムに見えるようになると、以下のような大きな付加価値が生まれます。
- 納税額のスケジュールを常に数ヶ月前から把握できるため、急な出費に慌てず、資金繰りにハラハラすることがなくなる
- 金融機関からの融資審査が必要になった際、即座に信頼性の高い直近の試算表を提出できるため、融資の成功率が格段に上がる
- 将来の税務調査を見据えたロジカルなリスク対策や、手残りを最大化するためのアグレッシブかつ合法的な先回り節税をピンポイントで実施できる
ただ過去のデータを集計する「作業」から脱却し、未来のキャッシュを最大化するためのバックオフィスを一緒に構築していきましょう。
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まとめ:バックオフィス効率化が企業の未来を決める
札幌・北海道という厳しい競争環境の中で中小企業が持続的に成長し、生き残っていくためには、バックオフィス効率化による生産性の向上がもはや不可欠です。
今回ご紹介した、「クラウド会計の自動連携」「Excel・マクロを活用した現金インポートの仕組み化」「e-Tax・eLTAXによるダイレクト納付・クレジット納付の活用」「チャットツールによる税理士とのスピードコミュニケーション」など、自社でできる具体的な一歩からぜひ取り組んでみてください。
「自社に最適な効率化の進め方が分からない」「クラウド会計を導入してみたものの、設定が上手くいかず逆に手間が増えてしまった」「もっと経営に活きる能動的な提案をしてくれるパートナーが欲しい」とお悩みの方は、ぜひ一度、札幌の関口達也税理士事務所へご相談ください。
当事務所では、札幌近郊エリア(小樽、千歳、江別など)の事業者様を対象に、Zoom面談やLINE・チャットツールをフル活用したオンライン対応と、顔を合わせた対面サポートのハイブリッドで、スマートな経営を強力にバックアップいたします。初回相談は無料(対面 / GoogleMeet / LINE)にて承っております。強引な勧誘などは一切ございませんので、どうぞお気軽にお問い合わせください。
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