新型コロナウイルスの影響で、税務署側も調査をある程度自粛してきました

ただ最近は、残念ながら、調査案件の問い合わせもでてきています コロナ感染者数の動向次第ですが、今後も全体的に調査が増えていくのではないかと予想されます。 そう考えると、事業主の方はそろそろ税務調査に対して、心の準備をしておいたほうがいいかもしれません。

今回の記事のテーマは、税務調査の当日に調査官に言ってはいけないフレーズ、です。

税務調査で余計な税金を支払いたくない事業主の方向けに、調査で言ってはいけないフレーズをランキング形式でお伝えいたします。 是非最後までご覧ください

税務調査NGワード第5位:前の調査では問題にならなかったですよ

税務調査で言ってはいけないフレーズ第5位、「前の調査では問題にならなかったですよ」です。

このセリフ、言いがちですよね。 「だって、前の調査で指摘されなかったから大丈夫だと思ったんですよ」

でも、このセリフ、言わないほうがいいです。 じゃないと、調査官をムキにさせて、余計な追徴税を支払うはめになるかもしれません

基本的に、前回の調査官と今回の調査官は人が違います そして、調査に使用できる時間は限られているため、当然、調査官も見落としはあります

ですので、先ほどのフレーズを聞いたとしても、調査官はこう思うだけです。 「前の調査官が見落としていただけだし、そんなことどうでもいいよ」 「問題は、正しい処理か正しくない処理か、だけだ」

また、強気な調査官であればこう言うかもしれません 「それでは前回の分から遡って追徴課税としましょうね」

いずれにせよ、前の調査で問題にならなかったから今回も問題ではないという論理は通用しません 調査官に対してイエスマンになるのはよくありませんが、反論するのなら税法に照らし合わせた反論をしましょう

税務調査NGワード第4位:税金の使い方がおかしいんですよ

税務調査で言ってはいけないフレーズ第4位、「税金の使い方がおかしいんですよ」です。

気持ちはわかります。 国会議員は細かな経費精算をしないで、毎月100万円が非課税で手当されます コロナ禍では一部の事業者に支援が偏っています 納税も大企業ばかり所得控除などの優遇措置が多いです

それに対して、自分、個人事業主や小規模法人の社長である自分は国から十分な支援を受けられていない それだけでなく、いま税務調査で、過去の細かな内容を、初めから疑ってかかっているような、そんなスタイルで質問攻めに合っている 理不尽さに思わず、税金の使われ方に対して文句の一つを言ってやりたい気持ちはわかります

しかし、断言しますが、調査官にそんなことを言っても、いいことは一つもありません 調査官は単なるイチ公務員です 確かに税金によって飯を食っている人たちではあります ですが、国会で決定している税金の使い方にイチイチ意見など持っていません 彼らの関心毎はただ一つ、いかにして追徴するか、です ですので、税金の使い方云々の文句を言ったところで調査がゆるくなるなどありえません

それどころか、この事業主は納税意識が希薄だな もっと何か隠していること、ごまかしていることがあるんじゃないかと、 調査官のやる気スイッチをつけてしまうかもしれません

そうなると、より拘束時間が長くなります ストレスが大きくなります

税務調査NGワード第3位:ウソをつく

税務調査で言ってはいけないフレーズ第3位、「ウソをつく」です。 これは、本当は一位にしたかったくらい大事なことです

調査官からの質問内容の中には、あまり答えたくないものもあると思います 自分の中ですでにグレーな経費、どちらかと言うとクロに近いと思っている経費内容について、調査のプロである税務署職員から質問を受けると、緊張します 下手な回答をすると、とんでもない額の税金を支払うはめになるんじゃないかと、脳内パニックに陥るかもしれません

例えば、ほとんど事業に関係のない友人Aと行ったキャバクラ代金について、 調査官から「これは誰と行った接待費ですか?」と質問されると、頭の中で色々な思いが飛び交うかもしれません そして、パニック状態のまま、あなたはこう答えてしまうかもしれません、 「得意先B社の社長と一緒に行きました」と

この回答方法は、絶対にNGです 本当は友人Aと行ったにもかかわらず、得意先B社社長と行ったとウソをついていることになります 調査官が得意先B社の社長に確認を取れば一発でばれます

大事なことです、調査官の質問内容に対してウソをつくのは絶対にやめましょう 理由は大きく2つあります

一つは、ウソは調査官のやる気スイッチをオンにしてしまうこと、 もう一つは、ウソは仮装隠蔽行為に該当し、重加算税の対象となる可能性があること、です。

一つ目の調査官のやる気スイッチをオンにする、について、 調査官はウソをつく事業主は他にもウソをついているんじゃないかと疑います。 調査官も人間です。 感情で判断する部分も多いです。 心象が悪くなると、重箱の隅をつつくような勢いで調査されてしまう可能性があります

そして、仮装隠蔽行為による重加算税について、 ウソをついてごまかした内容については、仮装隠蔽行為に該当してしまう場合があります。 そして、仮装隠蔽行為に該当すれば、単なる追徴課税ではなく、重加算税の対象となります。 もし重加算税の対象となってしまえば、単なる追徴課税よりも余分に支払う税金が多くなります さらに、重加算税の場合、数年以内に再び税務調査が入る可能性が極めて高くなります。 別記事でもご紹介しましたが、過去に重加算税が取られた会社はその後の調査でも追徴が取りやすいと統計ででています そのため、調査官は重点マークしてきます

それでは、先ほどの例でいえばどのように回答すればよかったのでしょうか 当然、正直に事業とあまり関係のない友人と行ったと回答しろとは言いません そうではなく、その友人の名前だけ伝えればいいと思います 調査官からは、何をやっている方なのか、どういう繋がりの方なのか質問があるかもしれませんが、その時はウソのない範囲内で、少しでも事業と関連付けて説明するのがベターだと思われます

調査官からの質問に対しては絶対にウソはつかない さらに言えば、余計な情報も与えない、というのが鉄則となります

税務調査NGワード第2位:曖昧なまま回答する

税務調査で言ってはいけないフレーズ第2位、「曖昧なまま回答する」です。 これはやってしまいがちです。 税務調査では基本的に過去3年分の内容を調査します。 3年前の取引内容について質問されても、正直、よく覚えていないというケースが多いです。 というより、はっきり覚えているという事業主の方が少ないです。 そんなときに曖昧な記憶のままに、調査官の質問に答えるのは危険です。

というのも、ウソをついたつもりはないのに、重加算税の対象にされる可能性があるためです 調査官は、通帳、請求書、領収書などによって客観的な事実を集めた上で質問をしています 事業主の許可がなくても、経営者個人の通帳履歴を確認することができます そんな事実ベースの調査官に、その場しのぎの曖昧な回答は通用しません むしろ、この経営者は仮装隠蔽行為をしているとして、重加算税につながるリスクがあります

ですので、よく覚えていない取引内容の質問については、正直に、よく覚えていないので調べてから回答するよう、調査官に伝えましょう 調査官も、経営者が過去の取引内容をよく覚えていないのは十分承知しています。 曖昧な内容は即答を避け、事実関係を書類ベースで調べた上で正確に回答しましょう この時大事なのは、自分の記憶がどうであれ、あくまでも書類ベースの事実と矛盾しないように回答することです というのも、書類と矛盾した回答では、調査官も、調査官の上司も納得しないからです

税務調査NGワード第1位:〇〇が趣味なんですよ(=余計な情報を与える)

税務調査で言ってはいけないフレーズ第1位、「〇〇が趣味なんですよ」です。

誰でも、趣味の話を聞かせるのは楽しいですよね 調査官は事業主に、世間話を振り、特に趣味の話などを聞いてきます。 ぼくもそうですが、趣味の話や自分の好きなジャンルの話をするのは気持ちがいいです 家では誰も聞いてくれない話ができ、ついついしゃべりすぎてしまうかもしれません 特に経験豊富な調査官は、聞く力に優れており、絶妙なタイミングで合いの手を入れてきます

リアクションも上手で、自分の話に本当に感心しているような素振りをみせます 話をしているうちに、この調査官は自分の話をよく聞いてくれて、いい人だなと思うかもしれません

しかし、その会話、NGです。 調査官は追徴課税を取るための、情報収集のプロです 特に、優秀な調査官ほど、何気ない会話から調査の切り口を探してきます そうです、先ほどの趣味の話、雑談も、追徴課税を取るための情報収集の一環なのです 雑談を聞きながら、その人の生活水準を知り、何にお金を使う人なのかを探っているのです

例えば、雑談の中で趣味であるゴルフについて熱く語ると、 「交際費」の中でゴルフ接待がないか、必ずチェックされます。 そして、ゴルフ接待額が多ければ、 「ゴルフ接待多すぎないですか」 「この中に社長個人の趣味で行っただけのものがないですか」 「具体的に誰を接待したものなんですか」 と最終日に指摘されることになります。

その他にも、「どこどこのゴルフ場が気に入っているんですよ」というフレーズも、 あとで、そのゴルフ場関連の支出内容のチェックに結び付くので危険です

調査官は収集した全ての情報を使って、追徴課税を取ろうとしてきます ですので、雑談ばかりだなと思った時ほど、気を緩めないようにしてください

勿論、調査官から趣味はなんですか、と聞かれた場合に答えないわけにはいきません ですので、その際は、当たり障りのない、散歩です、などと回答しておきましょう

ここでは、趣味の話をするのが危険というふうにお伝えしましたが、 これは言い換えれば、調査官の質問に対しては余計な話はしない 話過ぎない、ということが言えます

調査においては、話過ぎる経営者はカモ、寡黙な経営者は強敵、です 少なくとも調査中は、寡黙な経営者を演じましょう

税務調査のNGワード:まとめ

税務調査で言ってはいけないフレーズTOP5は下記となります。

■5位:前の調査では問題にならなかったですよ
■4位:税金の使い方がおかしいんですよ
■3位:ウソをつく
■2位:曖昧なまま回答する
■1位:〇〇が趣味なんですよ(=余計な情報を与える)